『白い象の生きられる社会』3公演を終えて。

 この度、あるひとりの友人と、塚田万理奈さん、坂本弘道さん、中山貴踏さん、不破大輔さん、安田登さん、名和紀子さん、武藤弥さん、妖精さん、妖精さんのご家族の皆さん、田中篤史さん、樋口勇輝さん、前原佑柾さん、薄崇雄さん、小林めぐみさん、WISE OWL HOSTELS TOKYO とSOUND & BAR HOWLの皆さん、フクロウの皆さん、えっちゃん、安齋祐樹さん、イーエムピアノネットワーク の皆さん、ピアノ運送会社きんときの皆さん、妹のモモや私の家族を始め多くの皆さんの御協力により、『白い象の生きられる社会』という企画を立ち上げ、2月2日、3日、20日の3公演を無事終えました。ご覧下さった皆様、ありがとうございました。いかがでしたでしょうか。アーカイブの販売は2/28(日)で閉じますが、走り出す前に思い描いたよりも、もっとずうっと豊かな光と陰が残りました。


 これはWhite Elephantという2011年に始めたプロジェクトの一環で、心に掲げてきたテーマは10年間ずっと今回の題名そのままに「白い象(様々な理由により生きにくい命)も一緒に、みんなで生きられる社会を作っていきたい」という願いでした。白い象、White Elephantという存在と言葉に心惹かれたのは、私自身、子どもの頃から今に至るまで、なかなか人に理解されにくい人間であるというところに起因します。類は友を呼ぶと言いますが、私が厄介な人間だからでしょう。歳を重ねるほど、いろんな生きにくさを伴った人々や動物と出逢うことが増えていきました。厄介は、厄介と判別されるのと同じ源から、時に魔法を生み出します。動物の中でも特に人間は、誰もが平等に厄介さを抱えて生きているはずですが、厄介者として集団から排除されない為に、厄介を飼いならし、出来るだけ平らに生きていこうと無意識に努める人が少なくありません。それは、それぞれが持って生まれたそれぞれの魔法を封印することに等しいのではないか。と、この頃よく思います。日本には、「表現者」という言葉があります。不思議な単語です。人は、生まれ、名前をもらい、泣いたり、笑ったり怒ったり、自分という生き物がそもそもはこの世界に存在すらしなかったなんて、わからないうちから表現をしている。けれども日本という国は「表現者」という言葉を生み出すことで、「表現をすることは特別である。」という無意識を埋め込むことに、成功した。『白い象の生きられる社会』には、スタッフにも、出演者にも、自分という表現を生きている皆さんに集まっていただきました。最後のライブで共演した妖精さんと犬は、まだこの世界にやってきて日の浅い一人と一匹で、私の友達です。野良犬だったルーは出逢った頃、声が全く出ませんでした。今では、音楽を奏でている私の傍で「うおー」と、歌い始めます。それは芸でなく、ルーの衝動であり、意志です。


 今回の企画は、ひとりの、それまではエンターテイメントの現場をお客さんとして見ていた友人が、うなだれていた私の背を押してくれ、形になりました。文化庁助成金申請をやり遂げ、めでたく受理されたのも、彼女の応援とめげずに私のお尻を叩いた精神力の賜物です。いろんな事情から密やかに私を支えてくれた彼女への感謝を伝えると共に、その存在をもっと多くの皆さんにお伝えしたいと思い、初めは彼女の名前を記し文章を書き始めたのですが、やっぱりいろんな理由があって、友人、という表記となりました。私は彼女の名前がとても好きですし、妖精さんの名前も、本当はもっと大きな声で叫びたい気持ちです。名前には「生きてくれ」という願いが込められていると、私は思っています。何故だか生まれてきた新しい命に、誰かが名前を付ける。付けてもらった名前を何度も呼ばれ、声に出し、書きながら、その度に「生きろ」といういろんな人の声が聞こえるような気がして、私はここまでなんとかやってきました。 『白い象の生きられる社会』それは、それぞれがそれぞれらしいまま、胸を張って生きられる社会です。朗らかに、支え合いながら、どうか私たちは生き抜いていけますように。


White Elephant 代表・玉井夕海

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アーカイブチケットの販売は2/28(日)いっぱいまでですが、ご購入後、3/7(日)までは繰り返し観ていただけますよう映像は鍵を開けておきます。ごゆっくりお楽しみ下さい。


お買い求めはこちらから。

https://white-elephant-house.stores.jp

2/20(土)day3 〜犬と妖精とウタウタイのライブ〜の後にお送りしました、無料ライブです。

『風』と『脈動変光星』を収録しています。


2/3(水)day3〜White Elphant ライブ・東風解凍ハルカゼコオリヲトク〜

福島・會津より・タップダンサー中山貴踏さんが、タップライブを配信してくださいました。

東京・八丁堀からの映像は有料ですが、こちらは無料でご観賞頂けます。

是非、會津と八丁堀、2つのライブを合わせてお楽しみください。


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